落ちこぼれ悪魔の扱い方

鋭く切り返され、与崎は一瞬言葉に詰まった。

が、すぐに「もちろんだ」と答えを返す。

「殺人の重さは、何度も本人に話して聞かせた。悪魔になることについても。

それでも本人に復讐の意志があるんだったら、何としても遂行させてやるのが悪魔ってもんじゃないのか?」

与崎が力強く断言すると、灰田はため息を吐いた。


「先輩の言ってること、よく分かんないっすよ。どうしたらそんなお人好しな思考に走れるんすか」

「……お前、何のために俺らがこんな仕事してるのか考えたことないのか?」


与崎は灰田の瞳を真っ直ぐに見つめた。

灰田が目を逸らそうとしたので、与崎は「逃げるな」と短い叱責を飛ばす。


「俺らは地獄行きを免れた。でも他の死者と同じ場所には行けない。それって、何かしらの意味があるんじゃないか?」

与崎はひたむきに問いかけ、灰田の返答を待った。

灰田は圧倒されたようにゴクリと唾を飲み込み、じっと何かを考え込んでいる。


今後、美弥を任せる相手だ。

灰田にも分かってもらわなければいけない。

与崎のやり方というものを。


しかし、返ってきたのは絶望的にお気楽な声だった。