美弥はお盆に二人分のお茶を載せ、リビングまで持って来た。
悪魔はダイニングテーブルに着き、暇そうにテーブルクロスをもてあそんでいる。
普通に穴空きそうだからやめてほしい。
テーブルクロスには目を瞑り、美弥は悪魔の向かいの椅子に座ってお茶を給仕した。
「パックのお茶レンチンしただけだけど、何も無いよりはましでしょ」
「いらん情報だな」
悪魔はベールを手で少し持ち上げ、器用に湯飲みを口につけた。
上手い具合に顔は隠れている。
首を伸ばして後頭部を覗き込むと、ベールの紐はネクタイピンみたいな金具で留めてあることが分かった。
美弥は悪魔を観察しながら、お茶を啜った。
久々の客人が嬉しくて堪らなかった。

