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「それで、俺について来てほしいと。そういうことだな」
「そういうこと。でも実際、与崎としてはどうなの? やっぱり興味ない?」
与崎はチケットを美弥の手から取り上げ、ひっくり返したり表に返したりしながら何度も見る。
「そんなに怪しいものじゃないって」
美弥は呆れて言ったが、どうやら耳に入っていないようだ。
与崎はしばらくチケットを眺めた後、ぼそっと呟いた。
「……恐竜とか、いるのか?」
美弥は呆気に取られてぱちぱちと瞬きをして、一拍遅れてから噴き出した。
「さあ? いるんじゃない? 氷河期に絶滅したけど」
そう言って笑い転げる美弥を、与崎はわずかに紅潮した顔で睨む。
「そういう意味で言ったんじゃねえから! お前ほんと嫌なやつだな」
美弥は笑いすぎてにじんだ涙を拭い、「ごめんって」と謝る。
「なんか意外。恐竜好きなの?」
「わりと好きな方だと思う。詳しいわけじゃねえけど」
いつも通りのように聞こえるが、与崎の声は少し高揚していた。

