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こんなことになるなら、もう少し部屋を片付けておけば良かった。
美弥は悪魔を寝室に待機させ、リビングにある見られてはいけない物をクローゼットに押し込んでいた。
いくら悪魔とはいえ、体重記録ノートや干しっぱなしの下着なんかを見られたら一環の終わりである。
一通り片付け終わった美弥は、悪魔を呼びに寝室へ行った。
寝室のドアを開けると不快な電子音が耳を突いて、美弥は顔をしかめる。
見ると、悪魔が目覚まし時計を弄っていた。
「何やってるんですか」
美弥が声をかけると、悪魔は顔を上げた。
「なあ、これどうやって止めんの? さっきから鳴り止まないんだけど」
美弥は悪魔から目覚まし時計を取り上げると、黙って乾電池を引っこ抜いた。
「多分、それ壊れた」
「自業自得だな」
彼は皮肉げに言った。
悪魔は上着を脱ぎ、腕捲りしたワイシャツ姿になっていた。
腕には湿布がベタベタと貼られていて、頭にはタオルでくるんだ氷嚢を巻き付けている。
悪魔は「そんなもの必要ない」と言い張っていたが、一応美弥が手当てしたのだ。

