「ったく、悪魔の同情を引くためだけに父親を利用しやがって。どうせ本当は、俺のことなんて何とも思ってな……」
「それ以上はやめて!」
美弥は自分を奮い立たせ、必死に叫ぶ。
「親父のこと、何とも思ってないわけないじゃん! 親父が死んでから、私……変な言い方だけど、心のどっか大事な部分が、すっぽ抜けてずーっと空になってるの」
複雑な感情に語彙が追いつかず、上手く言語化できない。
それでも美弥は懸命に、父を亡くしてから無意識に抑圧していた違和感を全てぶつける。
「学校の記憶はあるのに家でどう過ごしてたとか全然思い出せないし、多分、人生の半分くらい抜けてる」
言っていて、自分で悲しくなってきた。
それなのに涙は一向に出ない。
美弥は、素直にそれも口にする。
「表情もおかしくなった。悲しいのに、全然泣けない。それどころか笑っちゃうときもあるし。
私、普通じゃなくなっちゃったよ。親父が死んでから、普通の扱いって、なかなかしてもらえないんだよ。
……まあ、これは親父のせいだけじゃないけどね」
「それ以上はやめて!」
美弥は自分を奮い立たせ、必死に叫ぶ。
「親父のこと、何とも思ってないわけないじゃん! 親父が死んでから、私……変な言い方だけど、心のどっか大事な部分が、すっぽ抜けてずーっと空になってるの」
複雑な感情に語彙が追いつかず、上手く言語化できない。
それでも美弥は懸命に、父を亡くしてから無意識に抑圧していた違和感を全てぶつける。
「学校の記憶はあるのに家でどう過ごしてたとか全然思い出せないし、多分、人生の半分くらい抜けてる」
言っていて、自分で悲しくなってきた。
それなのに涙は一向に出ない。
美弥は、素直にそれも口にする。
「表情もおかしくなった。悲しいのに、全然泣けない。それどころか笑っちゃうときもあるし。
私、普通じゃなくなっちゃったよ。親父が死んでから、普通の扱いって、なかなかしてもらえないんだよ。
……まあ、これは親父のせいだけじゃないけどね」

