他愛もない話を思う存分した後、美弥は「さてと」と鈍った体で何とか立ち上がる。
目眩がして、ちょっとふらついた。
与崎も慌てて腰を上げ、「大丈夫か?」と労ってくる。
「大丈夫。それより今日、月曜日でしょ。一旦家帰って着替えて、学校行かなきゃ」
「学校!?」
与崎は目を見開いた。
「うん、友だちも心配するだろうし。それに欠席連絡してないから」
与崎は呆れたようにため息を吐き、「欠席の連絡なら……」とズボンのポケットに手を突っ込む。
取り出したのは、美弥のスマホだった。
「お前のスマホ、車の中に落ちてたから拾っといた。鍵開いてたのが幸運だったな」
美弥はスマホを受け取り、電源を入れてみる。
防水のおかげで問題なく起動できた。
画面にもヒビは入っていないが、どこかに擦ったのかカバーの色が少しはげていた。
「早く休むって連絡しちまえよ」
「うーん、でもまだ六時半か……」
美弥はスマホ画面を見つめながら考える。
全然間に合う時間だし、行った方がいいかもしれない。
咲子に色々報告したいこともあるし。
……そうだな、やっぱり行こう。
そう決めてスマホをしまおうとした時、美弥は再び激しい目眩に襲われた。

