落ちこぼれ悪魔の扱い方

突然のアクシデントに呆然としていた美弥は、二度目の突風に不意を突かれてしまった。

疲労で麻痺した右手が、完全に支柱から外れる。

「あっ」

声を上げた時には遅かった。


ガードレールまでたどり着いた与崎が身を乗り出したが、もう間に合わない。

美弥は与崎の顔をぼんやり眺めたまま、崖の下へと転落する。

与崎の咆哮のような叫びが、落ちていく美弥の耳に小さく届く。


結局私……死ぬのか。


不思議と気分は落ち着いていた。

だんだん小さくなっていく与崎を、これで見納めだとばかりに凝視する。


そして来るべき死に備えて目を瞑ると、勝手に意識は薄れていった。