落ちこぼれ悪魔の扱い方


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小学生の頃、夏場に家のエアコンが壊れたことがある。

連日30度超えで、テレビでは猛暑だの酷暑だのとやっているような季節。

そんな日を、気休めの扇風機だけで過ごしきるのは無謀というものだ。


小学生の美弥はあれこれ悩み、最終的に冷蔵庫で涼むという暴挙に出た。

冷蔵庫のドアを開け、首を突っ込んでうつ伏せになる。

それが美弥のクールスタイルだった。


最初は父の目を盗んでやっていたものの、習慣になってしまえば見つかるのは時間の問題。

ある日いつものように冷蔵庫で涼んだ後、冷蔵庫から顔を出すと、いつの間にか帰ってきていた父が鬼のような形相で立っていた。


もちろんものすごく怒られた。

電気代が高くなるし食べ物が傷むからやめろということから始まって、美弥が勉強しないことや箸の持ち方がおかしいことに至るまで、30分に渡ってお説教が続いた。

……でも美弥が不貞腐れると、父は近くの店にかき氷を食べに連れていってくれた。

怒るだけの人じゃないのだ。

そういうところは、嫌いじゃない。


また食べたかったな、あのかき氷。

確か店のおばあさんが病気か何かで、もうお店を畳んじゃって……。