傷だらけの夜と余花の雨

昨日の門出と違いすっかり晴れた空、暖か陽気に包まれ、桜がきれいに散っていた





俺が通う高校は単位制、自分で計画を立てて、必要な単位を取れれば卒業できる





「行ってきます」





俺が家の玄関を開けた時





「あ、璃空!丁度チャイム鳴らそうと思ったところだったんだよ!」






と丁度俺を呼びに来てくれた親友の如月望海が居た






「タイミング合い過ぎ!ところで今日って何限目まであるんだけ」





俺らは通学路を歩きながらそう聞くと望海は呆れたような顔をした後ニヤッとした顔で





「新学期早々それ?その言葉言ってる暇今年はないと思うけど、ボクは4限目まで!璃空は1日じゃなかったけ?」





そう返してきた





「そうかもしれねぇけどさ〜やだなぁ〜」





「璃空、中学の頃から同じこと言ってる!」





「言われてみればそうだけど、望海が居るのと居ないでは変わってくんだから!」





俺の系列は普通科、望海はデザイン科でクラスは別、当たり前に時間割も違ってくる





「はぁ〜余計に行きたくなくなった」





「ふふふっ頑張って!」






望海に笑われながらもこんな日常が幸せだったりする