傷だらけの夜と余花の雨

私たちは階段を登りながら話した






「もう~やっぱり教室に来ないと思ったら屋上行ってるし!」







「本当に朝日さんが言ってた通りだ」







「全く,朝のホームルーム出てくれないと出席確認ができないのに!」







その時一瞬ではあったが、先生となんだか不思議なオーラを感じる子とすれ違った






「っ...」




なんだか玲央と少し同じような近寄りがたいようなそんな感じがした
そんなことを思いながら階段を登り屋上の扉を開けた





「いた!あー!またヘッドホンつけて私達の会話聞こえないようにしてる!」





「ん?凪もサボり?」





私は少し怒りながら話したが玲央はあくびをしながら余裕そうに話しかけてくる





「サボりじゃなよ!もう私言ったよね!ちゃんと戻ってきてて!」






「そういえば言ってたね〜で先生俺出席してますけど?」





私が言ったことをなんとも思ってないのだろう担任の先生に軽くあしらった





「三葉、今日1日サボるつもりか?」






「いや?この1時間だけですけど?」






「だったらこい!」





先生は玲央に近づき、最初は少し呆れたようにしていたが途中から怒って腕を引っ張られながらこちらに近ずいてきた






「わかりました!歩きますから!って凪なんで関係ない子連れてきてるわけ?」






「だってもし私が先生に玲央のこと言ったら怒られるって思ったんだもん!」






近ずいた途端私と一緒に着いてきてもらっていた神埼さんのことを聞いてきた






「はぁ〜まぁ〜いいや、ごめんね君まで巻き込んで、さっきまでここにこの人みたいな友達がいるって言ってた子がいたんだけど...」




「迷惑みたいに言わないでもらえる?」





「え?その子ってもしかして望海のこと...」





玲央は私に嫌味を言ってきた途端いきなり話題を変え、神崎さんに話を降った






(望海?もしかしてさっきすごい不思議なオーラを感じた子かな?)





そんなことを思っていると






「確かそんなそう言ってたような?」






「どっちなんですか?でも...」






神崎さんは何故かその子の話を聞いた途端私のように少し悩んだような顔をしていた