傷だらけの夜と余花の雨

「あ、晴れてる」



昨日空とは違い満天の青空,桜の花びらは結構散ってしまったけど




「行ってきます」




俺が通う高校は単位制、自分で計画を立てて、必要な単位を取れれば卒業できる




(学校行くの面倒)




俺はそんな気持ちであくびをし、ヘットフォンをつけて歩いていた




そんな時俺の目の前で勢いよく家の扉が開いた



「行ってきま〜す!」



「凪か、」





親友の朝日凪が表れ俺は一言だけ話してそのまま歩き、過ぎていった





「ちょっと!零央!私の事見て「凪か」は無いでしょ!せめて挨拶ぐらいしてよ!」




「見慣れてるってのもあるから普通に接しただけなんだけど?」





「そいうことじゃないの!もう!零央は乙女心を分かってないなぁ〜」




俺はヘットフォンを外し凪の話を聞いてあげた、時計を見るとまだ時間はあったが少し凪で遊んでみたくなった




「乙女心なんか知らねぇよゆっくりしてると凪の方が遅刻すんじゃねぇーの?」




「零央それ遅刻満々で言ってるでしょ!」



凪は少し怒っていたが俺の手を引っ張って走って学校へ向かった