そこからは黙々と作業が進んだ。
隣ではほかの患者が寝ている狭いスペースで、
何人ものスタッフがすみれの手技を見守った。
MEがいざという時に備えて人工心肺を用意し、
麻酔科医、手術室看護師が
必死にすみれについていく。
ハートセンターの看護師や
他科から駆け付けた医師たちは、
珍しいものを見るように見物に来ていた。
「ここだ」
すみれが出血点に行きついたところで、
動脈性の血が大きく跳ねた。
すみれのガウンや帽子、
カーテンにまで血しぶきが飛ぶ。
心臓が元気に動いている証拠に、
すみれはやや安堵した。



