人工心肺を回す用意をMEに依頼。
手術室看護師が器械を持って駆け付けるまで、
10分とかからなかった。
雅俊は薬剤部から麻薬を取り寄せ、
当直医に応援を要請した。
ガウンをまとい、
手袋を装着するすみれの脇に立つ。
「大丈夫か」
「何が」
「体。執刀中にぶっ倒れるなよ」
「それはない。でも」
すみれの顔を見下ろした。
体中に冷や汗が出ている。
「でも?」
「終わったら…いい?」
そっと押したら倒れていきそうなほど、
すみれの身体はもはや限界を超えていた。
雅俊は手を動かしつつ続けた。
「大量に輸液してやるから、安心して倒れていいぞ」



