モニター音が一段とけたたましく
鳴り響くベッドが、
一目でわかった。
看護師や医師が囲んでいる場に入ると、
すみれが乳児の胸部を聴診していた。
雅俊はベッドの上の札を見上げた。
『荒木夢乃』
「荒木…」
雅俊がここに戻ってきてすぐについた、
横隔膜ヘルニアの手術をした子だった。
未だに挿管されたまま、
体中に点滴を繋がれ、
泣くことなく眠り続けている。
胃管とバルーンから出る液体は
赤みがかっており、
出血を思わせていた。
雅俊は夢乃のカルテを思い出しつつ、
すみれの横に近づいた。
緑のスクラブ姿の麻酔科医が
入ってきたことで、
ハートセンターの看護師たちが道を開けた。



