「上が40しかない。
エフェドリンにもネオシネにも、
反応がいまいちすぎる」
「たしかにそうですね。
さっきよりは下がってます」
「Aラインとマンシェットであまり差がないし、
恐らく正確な値だ」
「そうですね」
出血を吸う吸引を見ても、
あまり血を引いているようには見えない。
心臓を止めているのだから当然といえば当然だ。
尿量も少ないが、
かと言って子どもに対し輸液を
過剰にしすぎるのもいかがなものか。
雅俊はふと椅子から立ち上がった。
それからすみれの後ろに回り、
奏輔の上に掛かっていたデッキの端を持って、
少しだけ持ち上げた。
「あっ!」
後ろに立っていた松島が、
見えた奏輔の腕を見て叫んだ。



