すみれの方が手が小さく指が細いため、 手術がしやすいのでは、 という意味だろう。 すみれの提案に、 梶木は手を止めることなく続けた。 「いつもならそうしてるけど。 今日は迷うところだな」 「大丈夫です…ゴホッ」 「それ、インフルじゃないか?」 「違います」 不毛なやり取りが繰り返される中でも、 人工心肺に向けたカニュレーションは進んだ。 「スネア」 「はい」 「ACT」 「今確認中です」 梶木の問いに、看護師、MEが各々答えていく。 手術は順調に進んでいた。