雅俊の問いかけは、 まるで独り言のようだった。 すみれは改めて雅俊の方を向いた。 数時間前まで下から見上げていた 感情のないクールな顔が、 今は同じ高さにある。 人の話を聞きたいのか、 かと思えば、なんだかぎこちない。 言いたくないなら、 言わなくていい。 そういう顔だ。 なんとなくそう感じた。 この人に話したところで、 何かが変わるわけじゃない。 でも、なぜだろう。 もう、疲れたのかな… すみれは深く息を吐いてから、 宙を見上げて話し始めた。