人と目が合うのは得意じゃなかった。
いつも、居心地が悪くなる。
でも彼女にだけは、どうやら違うようだ。
すみれが小さな唇を開いた。
「…やっと手に入れた…」
「ん?」
日の光に反射した綺麗な目が輝く。
「ずっと、欲しかったんだ」
君のこと。
と、おまけのように呟く。
「…そうか」
その言葉の意味は、よくわからず返事をした。
何故なのか、今度はすみれが
堪えきれていない笑みを漏らして、
今度こそ先にリビングを出て行った。
その後を追いかけ、ソレイユを出る。
外に出た途端、すみれは軽い足取りで駆け出した。
雅俊はその小さな体を見守りながら、
後に続いた。
「さ、いっちょ医者しに行きますかっ」
「助けなかったら招致しないぞ」
「わかってる!」



