「お前、わざと言ったな」 「えへ」 憔悴した顔でそう言うと、 すみれは再び目を閉じた。 腕にかかる力が重くなる。 雅俊は、すみれを支えようとする看護師たちに 「いい」 と一言言って、 すみれの肩と膝の裏に手を入れた。 立ち上がっても、 もうその軽さには驚かなかった。 まさか二度も、運ぶことになるとはな… 雅俊は周囲が開けた道を歩いて、 すみれと共にハートセンターを後にした。