学園最強の兄は妹を溺愛する

『ただいまより、令和7年度体育祭結果発表を行います。生徒会長・御門陽介さん、よろしくお願いいたします』


 司会者の言葉に続いて、お兄様が号令台の上へと上がる。


『えー。みんな、今日は超カッコよかった! 一生懸命なんてカッコ悪いって思ってるヤツもいるかもだけど、俺は、みんなすげーカッコよかったって思ってる。みんな優勝! それでいいじゃん! ……って俺は思ってるけどさ。それじゃみんな納得しないよな。そんじゃ一年から順番に結果——』

『あ、おいっ。なに勝手に触ってんだよ!』
『お兄様、ごめんなさい! やっぱりわたし、黙っていられません』

『彩智……?』


 運営本部のマイクを乗っ取ったわたしは、まずお兄様に謝罪した。


 いったい何事かと、こちらの様子を見守るように、グラウンドはしんと静まり返っている。


『みなさん、聞いてください。実は今、流星学園は外からの襲撃を受けて、危険な状態にあります』


 静まり返っていたグラウンドが、わたしの言葉のあと、一斉にザワつきはじめる。


「どういうことだ?」

「なにか起こってんのか?」


 周囲を警戒するように見回している人もたくさんいる。


『相原蒼真さんと、他精鋭数名で現在対処してくださっています。わたしは……蒼真さんたちは、絶対に負けないと信じています。……ですが、万が一そちらが落とされた場合、このグラウンドにも危険が及びます』