学園最強の兄は妹を溺愛する

「お、兄様。あのっ……」

「あー……うん。今、蒼真たちが対処してくれてる。心配ない」

「対処って……」

「うん。この学園を守る、ということだよ。蒼真の他にアイツら——彩智のクラスのあの三バカトリオ、それに、俺が認めた精鋭五人にも、問題の対処に当たってもらっている」

「そう、ですか……」

「父さんが視察に来ている以上、警察沙汰にして、事を荒立てたくないからね。隠密に対処する必要があるんだよ」


 警察沙汰って……。

 それほど大きなことが起こっているということですよね?

 本当に蒼真さんたちは大丈夫なの?


「……お兄様。わたしにはごまかさないで、ちゃんと教えてください。いったい、なにが起きているのです?」

 お兄様の両腕をぎゅっと握り締め、懇願するようにお兄様の顔を見上げる。


 諦めたように小さくため息を吐くと、お兄様が重い口を開いた。


「先日、街で小さなトラブルが起こってね。うちの学園の生徒が関わっていたんで、一応俺が対処したんだが……まあ簡単に言うと、そのときの報復ってヤツだな」

「報復……」