学園最強の兄は妹を溺愛する

 水深200メートル以上の海に暮らす深海生物、赤道の海に生息するカラフルな熱帯魚。

 ペンギンプールのそばには、座ってゆっくり観察できるようにベンチが用意されている。

 もちろん定番のイルカショーも、大迫力で大興奮!


「すごかったですねえ、蒼真さん! イルカさんたち、なんであんなに高く正確に跳べるんでしょうね。みんなとーっても賢くて、かわいくて。はぁ~、楽しかったぁ」


 ショーのことを思い出しながら歩いていると、隣でふっと小さく笑う声がした。


「本当に好きなんだな」

「はいっ。毎週でも……ううん、毎日でも来たいくらいです」

「さすがにそれは飽きるだろ」

「いえっ、絶対に飽きない自信があります! だって、来るたびに新しい発見があるんですよ? それに、前に来たときにはいなかった新入りくんがいたり、赤ちゃんが生まれていることだってあるんですもの。その赤ちゃんがもう、かわいくてかわいくて! なので、絶対に飽きたりしませんっ」

「そうか」

 目を細めて優しげな表情で笑う蒼真さんに、なんだかドキッとする。


 いつもはあっという間に破裂してしまいそうなほど張り詰めた空気を常に纏っているのに、今日はなんだか蒼真さんの周囲の空気が柔らかく感じる。


 わたしだけに見せてくれている姿……だなんて、勘違いしそうになってしまう。