「痛っ……」
清潔な脱脂綿に消毒液を含ませそっと口元に当てただけで、蒼真さんがビクッと体を震わせる。
「ほらっ、やっぱり大したことなくないじゃないですか」
わたしがほっぺたを膨らませると、蒼真さんは不機嫌そうにスッとわたしから目を逸らす。
けど、どんなに嫌がられても、こんな中途半端なところでやめるわけにはいかないわ。
めげそうになる自分にカツを入れると、できるだけそっと優しく消毒してから、傷口に絆創膏を貼って。
「できました!」
「うん、上手にできたね、彩智」
蒼真さんの隣に座っているお兄様が、ニッコリ笑って、わたしの頭をぽんぽんとなでてくれる。
「うわっ、ガチのシスコンじゃん……」
その後、なんだか吹っ切れた様子の莉乃さんは元気にケーキを三つ食べ、わたしもお兄様もたくさん笑ってたくさんおしゃべりをした。
テンションの高いわたしたちとは対照的に、蒼真さんは相変わらず全然笑わなかったし、自分から口を開くこともなかったけれど、わたしたちが話を振ればちゃんと返事はしてくれた。
清潔な脱脂綿に消毒液を含ませそっと口元に当てただけで、蒼真さんがビクッと体を震わせる。
「ほらっ、やっぱり大したことなくないじゃないですか」
わたしがほっぺたを膨らませると、蒼真さんは不機嫌そうにスッとわたしから目を逸らす。
けど、どんなに嫌がられても、こんな中途半端なところでやめるわけにはいかないわ。
めげそうになる自分にカツを入れると、できるだけそっと優しく消毒してから、傷口に絆創膏を貼って。
「できました!」
「うん、上手にできたね、彩智」
蒼真さんの隣に座っているお兄様が、ニッコリ笑って、わたしの頭をぽんぽんとなでてくれる。
「うわっ、ガチのシスコンじゃん……」
その後、なんだか吹っ切れた様子の莉乃さんは元気にケーキを三つ食べ、わたしもお兄様もたくさん笑ってたくさんおしゃべりをした。
テンションの高いわたしたちとは対照的に、蒼真さんは相変わらず全然笑わなかったし、自分から口を開くこともなかったけれど、わたしたちが話を振ればちゃんと返事はしてくれた。



