学園最強の兄は妹を溺愛する

「蒼真さん、5秒などとおっしゃらず、ちゃんとお相手の方と向き合ってきてください!」

 胸の前でぎゅっと両手を握り締め、蒼真さんにエールを送る。


 今から蒼真さんは、愛の告白をされに行くのよ。そうに違いないわ。


 そんなわたしのことをキョトンとした顔で見つめていたお兄様が、ぷはっと吹き出した。


「そうだぞー、蒼真。ちゃんと向き合ってこい!」


 そんなお兄様に無言で冷たい視線を向けると、蒼真さんはわたしたちに背を向け、校庭の方へと行ってしまった。


「そんじゃ、四人でお茶でもするか。彩智、こういうの、憧れだったんだろ?」

 そう言いながら、お兄様はスマホを操作して、どこかへ連絡をしはじめた。

「はいっ! 莉乃さんも、もちろん行きますよね?」

「マジこれ。ツートップ独占なんて、こんなの行くしかないっしょ」

 莉乃さんが、信じられないというような顔でつぶやくように言う。