「んっ……」
ほわほわと暖かい。
やわらかい布団に、洗濯したての清潔な香り。
あぁ、これはお母さまと眠っていたときの記憶。
お母さま、さっきまですごく寒くてとても凍えていたの。
このぬくもりはとても懐かしいわ。
「んんっ」
暖かい、と言うよりは熱いわ。
あぁ、これは熱が出たのね。
どんどん汗ばんで息が苦しくなる。
「ディア、かわいそうに。早く治りなさい」
そう言って、私の熱が落ち着くまでお母さまは撫でてくれた。
今日はしてくれないの?
夢でさえ、私の思い通りにはならないのね。
せつない。
「お母さま……」
夢でもいいから、会いたい。
次に目を覚ましたら、隣で笑っていて欲しいのに。
「気持ち……いい……」
あんなに熱がこもって暑かったのに、ひんやりとしたものが隣にあって、私はすり寄った。
水枕のような、でもこんなに大きいのってあるのかしら。
気持ちいいから、どうしてなんていまは考えないわ。
うっすらとかいていた汗が引いてゆくのを感じる。
熱が下がってゆく。
不思議な感覚だった。
とても暑い日に、夕方の冷たい風が吹くようなかんじ。
「気持ちいい……」
またいい夢が見られるかしら。
こんなに心地いいのは、これが夢だからかしら。
夢ということは、私はいま眠っているのよね?
眠って……。
「ん?」
私いつからどこで眠ったのかしら。
考える。
城へ赴いて、私には夢見の力がある、噴火を竜に例えて説得したけどスハジャ公国行きは中止にならなくて。
イリは馬鹿にしていたけど、モアディさまは否定しなくて。
そして、私も同行しろと言いだしたよね。
抵抗したら、モアディさまは私に氷の呪縛を……。
思い出したわ。
私、スハジャ公国に強行される!!!
「駄目よ、そんなのっ!!!」
覚醒した意識に、飛び起きた。
「え? えっ? えぇっ――――!?」
な、なんで私は二人と同じ寝台に寝ているの!!!
ほわほわと暖かい。
やわらかい布団に、洗濯したての清潔な香り。
あぁ、これはお母さまと眠っていたときの記憶。
お母さま、さっきまですごく寒くてとても凍えていたの。
このぬくもりはとても懐かしいわ。
「んんっ」
暖かい、と言うよりは熱いわ。
あぁ、これは熱が出たのね。
どんどん汗ばんで息が苦しくなる。
「ディア、かわいそうに。早く治りなさい」
そう言って、私の熱が落ち着くまでお母さまは撫でてくれた。
今日はしてくれないの?
夢でさえ、私の思い通りにはならないのね。
せつない。
「お母さま……」
夢でもいいから、会いたい。
次に目を覚ましたら、隣で笑っていて欲しいのに。
「気持ち……いい……」
あんなに熱がこもって暑かったのに、ひんやりとしたものが隣にあって、私はすり寄った。
水枕のような、でもこんなに大きいのってあるのかしら。
気持ちいいから、どうしてなんていまは考えないわ。
うっすらとかいていた汗が引いてゆくのを感じる。
熱が下がってゆく。
不思議な感覚だった。
とても暑い日に、夕方の冷たい風が吹くようなかんじ。
「気持ちいい……」
またいい夢が見られるかしら。
こんなに心地いいのは、これが夢だからかしら。
夢ということは、私はいま眠っているのよね?
眠って……。
「ん?」
私いつからどこで眠ったのかしら。
考える。
城へ赴いて、私には夢見の力がある、噴火を竜に例えて説得したけどスハジャ公国行きは中止にならなくて。
イリは馬鹿にしていたけど、モアディさまは否定しなくて。
そして、私も同行しろと言いだしたよね。
抵抗したら、モアディさまは私に氷の呪縛を……。
思い出したわ。
私、スハジャ公国に強行される!!!
「駄目よ、そんなのっ!!!」
覚醒した意識に、飛び起きた。
「え? えっ? えぇっ――――!?」
な、なんで私は二人と同じ寝台に寝ているの!!!
