「ええっ!?」
「本名は、蔦谷かずら。
蔦谷和哉っていうのは私の双子の兄の名前。」
「じゃあ、和哉は……?」
「お兄ちゃんは咽頭がんを患っていたの。
ついこの間、天に召された。
はじめはお兄ちゃんが回復するまでの間、私が代わりに行くことになっていたんだけど……。
お兄ちゃんがいなくなったけど、お父さんとお母さんは黒須学園に『蔦谷和哉』が入学した、っていう事実を覆したくないみたいで……。」
「大変だったんだな……。」
「世間的に死んだことになってるのは『蔦谷かずら』の方だし。」
「かずらの両親、ひどいな……。」
「本名は、蔦谷かずら。
蔦谷和哉っていうのは私の双子の兄の名前。」
「じゃあ、和哉は……?」
「お兄ちゃんは咽頭がんを患っていたの。
ついこの間、天に召された。
はじめはお兄ちゃんが回復するまでの間、私が代わりに行くことになっていたんだけど……。
お兄ちゃんがいなくなったけど、お父さんとお母さんは黒須学園に『蔦谷和哉』が入学した、っていう事実を覆したくないみたいで……。」
「大変だったんだな……。」
「世間的に死んだことになってるのは『蔦谷かずら』の方だし。」
「かずらの両親、ひどいな……。」



