殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 自分は、とっくにレンデルのことが好きになってしまったのだと。ウィルモットとの時とは違う、激しくも胸が苦しくなる気持ち。
 やっと気づいたセレスティンは無我夢中で、それを受け入れた。
 その恋だけは、絶対に離してなるものかと思いながら。

 次の日。取り調べで、皇后の側近・テリーの犯行が明らかになった。自白剤を効果だが、その内容はゾッとするものだった。
 まさか、ここまで身勝手な人だったなんて。

「もう……言い逃れは出来ないだろう。今夜にでも真犯人を捕まえる。セレスティン……それでいいな?」

「……はい」

 セレスティンは怒りと悲しみで、頷くのが精一杯だった。
 自分も覚悟を決めないといけない。それがカトリーヌの無念を晴らすことになるのだろう。

 そして運命の夜。レンデルは皇帝の寝室に皆を集めた。
 皇帝は、まだ眠った状態だったが。集まられたのは皇后、ウィルモット、そしてトリスタンの父親で宰相であるラルフ。それと侍女だったハンナと他のメイドやレンデルが率いる騎士など数人。
 セレスティンは今回、本来の姿で登場した。無実を晴らすために、隠す必要がなかったからだ。
 しかしウィルモットはセレスティンを見るなり「早く捕まえろ」と暴言を吐いてきた。それはもう、殺気に満ちた表情で。

「ウィルモット黙れ。それをお前が言う権利はない」

「はっ? 何だと~俺は皇太子だぞ!? それにコイツは聖女を殺した悪女だ。捕まえて、死刑になるのは当然だろう?」