殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 セレスティンはホッとしたのと、その嬉しさでレンデルに倒れ込むように抱きついてしまった。あたたかい彼のぬくもりに自然と涙が溢れてくる。
 レンデルもギュッと抱き締め返してくれて、胸をなで下ろしていた。

「良かった……無事で。目を覚ました後、君がいないから探したんだぞ」

「ごめんなさい。本当に……ごめんなさい」

 何度も泣きながら謝るセレスティン。こんな怖い思いは二度としたくない。
 倒れたテリーは、レンデルの率いる騎士団に取り押さえられることになった。
 レンデルは指示を出した後に馬車に乗って離宮に向かうことに。その間も、ずっとセレスティンを抱き締めてくれた。
 するとグズグズと泣いていたセレスティンに異変が。

「どうした? セレスティン」

「くっ……体が熱い」

「えっ? まさか」

 そのまさかだった。体が燃えるかのような火照り出すと、元の姿に戻ってしまった。
 タイミングが悪い。またもやドレスが、あちらこちら破れてしまった。
 胸元を隠しながら動揺するセレスティン。だがレンデルは、その状態のセレスティンを強く抱き締めてきた。

「レンデル様?」

 さらに動揺するセレスティンだったが、内心はドキドキと心臓が高鳴う。
 するとレンデルが顔を近づけてくる。

「えっ?」

 そう思っていた時にはキスをされてしまった。唇に触れるだけの軽いキス。
 ほんのりと甘く、名残惜しい。
 セレスティンはギュッと服を掴むと、それに応えるように深いキスに変わっていく。

 (離れたくない。もっと……欲しい。レンデル様の愛が)

 この時に、それが恋だと気づいた。