殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

「レンデル様!? 腕に血が」

「これぐらい大したことはない」

「ですが……」

 思ったよりも出血が酷いのか、たらたらと出ている。このままで出血多量で危ない。
 オロオロするセレスティン。

「それよりも早くアイツを追いかけないと……くっ」

「無理をなさらないでください。こんな状態で」

 深い傷だったら大変だ。

(とにかく先に手当てをしないと)

 そう考えていると、遠くの方から騎士団たちの声が聞こえてきた。客やディーラーがだった人も一緒である。

「団長。大丈夫ですか? 容疑者は捕まえておきました」

 どうやらトリスタンを無事に捕まえることに成功したようだ。これで安心して治療が出来る。するとレンデルは真っ青な表情で疼くまった。

「レンデル様!?」

 セレスティンは慌てて彼を支える。やはり傷が深いのか顔色が悪く、辛そうな表情になってきた。
 騎士団の人たちも急いできてくれた。セレスティンは状況を説明しながら、その人たちに馬車まで運んでもらうように頼んだ。このままでは危険だ。
 とりあえず離宮に戻って医者を呼んだ方がいいだろう。
 セレスティンは、ハンカチをギュッと血が出ている上にギュッと縛り付ける。あとタオルか何かないかと聞いて、少しでも血を止めようと応急処置をする。

 すぐに離宮に戻ったのと、医者を呼んだから大事には至らなかったが、怪我のせいでレンデルは高熱を出てしまった。
 ベッドで休ませて、熱を下げるためにタオルを氷水で冷やして、おでこに置く。