殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 凄い勢いで、自分の居場所や情報を聞き出そうとしてきた。その言葉に圧倒されそうになるが、ハッとするセレスティン。

(ダメよ。このままだと飲み込まれてしまう)

 昔から皇后の意見は絶対的だった。
 従うことしか教育されてこなかったが、今回はそれではダメだと自分でも分かっている。

(意志を強く持たないと)と自分に何度も言い聞かす。

 必死に笑顔を作り、子供のふりをする。

「えっ~そんなこといわれても、わたしよくわかんな~い」

「あら、別に難しく考えなくてもいいのよ? 居場所とか、今住んでいる家に来たりしていない?」

「きてない。むずかしいこととか、おしえてくれないからわかんないもん」

 幼い子供に難しいことを言われても無駄だと、無理にでも押し通すことにする。すると皇后は苛立ったのか、舌打ちをしてきた。

「そ、そう……それなら仕方がないわね」

 ニコッとすぐに笑顔になったが内心は、相当腹が立っているだろう。思ったように回答しないから。セレスティンの心臓は緊張と焦りでバクバクッと鳴っている。
 怖かったせいか、体から冷汗が出ていた。

 その後は、話にならないと思ったのか、お茶会は早めに終わることに。
 これ以上いると、何を聞かれるのか分からないため、セレスティンは帰りを急いだ。
 しかし皇后はセレスティンが帰った後も、まだテラスにいた。
 ふぅ~とため息を吐きながらティーカップをテーブルに置く。

「あの子……何か怪しいわね。子供なのに、どこか子供らしくないというか。すぐにあとを追って調べてちょうだい。もし、怪しいようなら……いいわね?」