殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 ち、違います。私は、殺してなんていません」

「じゃあ、誰がカトリーヌを殺すと言うんだ!?」

 誰が殺したと聞かれても犯人は分からない。一瞬アンナの顔が浮かんだが、彼女がやったという証拠はない。
 戸惑うセレスティンにウィルモットは、さらに冷たい目をしてくる。

「答えられないのがいい証拠だ。貴様以外はいないのだからな。早く、この女を牢にぶち込んでおけ」

 ウィルモットは容赦なく、そう言い放った。騎士たちは、セレスティンを押さえ込む。必死に抵抗するが強く腕を掴むので痛い。
 自分は無実だと言いたいのに、周りの空気は冷ややかだった。まるで犯人を見るような目で、誰も話を聞こうとはしなかった。

 そして、そのまま『聖女殺し』の濡れ衣着せられ、牢屋に閉じ込められることに。