殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

セレスティンは不安に思いながらも、神殿に足を運んだ。神殿の礼拝堂でカトリーヌが祈りを捧げていた。
 治癒だけではなく、毎日に余った時間を皇帝の祈りに使っているとか。彼女の聖女としての真面目さが出ている。
セレスティンは彼女の傍まで行くと、カトリーヌは気づいて振り返った。

「セレスティン様!?」

「お祈り最中に邪魔をしてごめんなさい。どうなの? あれから陛下の様子は」

 セレスティンは心配そうに言うと、カトリーヌは立ち上がり、何かを言いかけたがグッと黙る。顔色が青白く、様子がおかしい。
「どうしたの? 私に出来ることなら、相談に乗るわよ?」
 いつも相談に乗ってもらっているので、出来ることはやってあげたい。すると、カトリーヌはキョロキョロと辺りを見て、誰もいないことを確認していた。

「あの……ここからの話は誰にも言わないと約束が出来ますか?」

「えっ? ……えぇ、もちろん」

 コソコソと改まって話すカトリーヌに疑問を持ったが、それを受け入れる。すると、おずおずと口を開いた。

「もしかしたら……陛下の容態は、人による可能性があります」

「えっ? それは、どういうことなの!?」

 カトリーヌの発言にセレスティンは衝撃を受ける。

(人の手ってこと? まさか病気ではないの?)

 カトリーヌは震える声で、さらに話し続ける。

「多分……薬物のせいかと。私も詳しくは分からなくて。病気や怪我だと普通に聖神力を込めればいいだけなのですが、薬物や怨念みたいなモノは普通のやり方では効果ないのです。邪気が邪魔をして。毒物の効果が弱いため私の力でも何とか支えられましたが……陛下の体は弱っていく一方でして」

「誰が、そんなことを?」