殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 そして、こっそりと宝石を返すことで終わらせたかった。
 だから、セレスティンの周りをウロウロしていたのだと、キャサリンの時でも正直に話してくれた。
 レオネルは、ポケットからエリアスの宝石を取り出す。たしかにキラキラと光るエメラルの色柄で『王国の家宝』で間違いなさそうだ。
 ソッとエリアスが持つと眩い黄金の輝きになり、彼を包み込んだ。

「本物です。そっか、君が持っていたんだね? レオネル」

「……ごめんなさい」

 本物だと証言し、優しく聞き返すエリアスと違い、レオネルは涙を流しながら謝罪を口にする。
 悪気はなかったとはいえ、罪は罪なので、今後どうするかはエリアスの指示次第だろう。
 そして母親でもあるミライダは、観念したのか座り込んでしまい、泣き崩れていた。
 親子は、後日の処分が決まるまで自宅で謹慎処分することに。
 今回の事件は幼い子供による窃盗事件ということで終わりを告げる。

 1週間後。ミライダ親子の処分が決まる。
 上層部共に話し合いを行われたが、やはり大切な『王国の家宝』を盗んだことは大きい。そのため犯人であるレオネルは王族から廃嫡。辺境の地に移り住むことに。
 今後は辺境伯として国を守っていくことになるだろう。
 そして母親であるミライダは、そのことを後から知ったにしろ、それを利用して騒ぎを大きくした罪は大きいとされた。
 王族の名誉を傷つける行為は重く、王太后を廃嫡。
 しかし母親としての責任を取る形として息子と一緒に辺境に移り住み、教育することになった。まだ幼い息子を支えてほしいというエリアスの優しさからだ。