殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 オスカーはそう発言をすると、チラッとメリッサの方を見る。
 メリッサは庇ってくれたことに驚いていたが、彼の言いたいことを察したのかコクリと頷いた。オスカーは観念したのか正直に口を開く。

「……ミリア。黙っていて、すまなかった。俺は同性愛者なんだ。そして彼女の本当の性別は男性。俺は……男であるメリッサのことを愛している」

 ずっと隠していたこと。
 その事実を打ち明けて、1番ショックを受けたのはミリアだった。

「う、噓でしょ!? あなたが同性愛者だなんて」

 必死にオスカーの腕を掴んで訴えてくるが、オスカーは苦しそうな表情で首を横に振る。ミリアは絶望的な表情になり、足元がよろめいた。
 信じたくはないだろう。それでも現実は突きつけてくる。

「だから私と夫婦生活をするのを拒んだのね? そ、そんなの……どうすることも出来ないじゃない。あなたの恋愛対象が男では」

 まだ恋愛対象が女性なら勝ち目があっただろうが、男性となるとそうはいかない。
 彼女は男性にはなれないからだ。
 動揺して言葉にならなくなっていくミリアを置いて、セレスティンは話を続ける。

「王太后陛下。オスカー殿下が同性愛者であること。メリッサ様が男性であることは知っておりましたよね? それでどうして、あのような噂を流したのですか?」

「そ、そんなこと……知らなかったわよ!?」

 セレスティンの質問にビクッと肩を震わせたミライダは慌てて言い訳を述べるが、それは既に調べはついている。

「それはおかしいですわね? エリアス陛下からは、王族なら知っていると聞いているはずですが?」

「そ、それは……」

 動揺を隠し切れていない様子のミライダはドレスの裾をギュッと握っていた。
 するとレイデルが口を開いた。