殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 結局、最悪なお茶会として終わってしまった。
 セレスティンは、そのまま部屋に戻るとレンデルに詳しく説明する。
 ますますミライダの犯行が濃くなっていると。

「これは計画的な犯行に違いないわ。ミリア公爵夫人をワザと煽らせて、アシュリー様に危害を加える気だったみたいだし」

 今回の件が原因でアシュリーとオスカーが愛人関係だと公に出てしまった、誤解なのだが、こういう噂は広まるのが早い。
 それをミリアと揉めたとなると、格好の噂の的になるだろう。アシュリーの立場が悪くなる一方だ。

「これ以上に悪い噂が独り歩きすれば、エリアス陛下の評価にも影響するだろうな。それに彼自身もショックを受ける」

「だとしたら、それが目的なのでしょうか? エリアス陛下をとことん追いつけるつもりとか、アシュリー様との仲を引き裂くためとか?」

「ああ、その可能性はあるな。彼が国王になった途端に婚約者に浮気されたあげく、揉め事が多いなんて、国民は良く思わない。王族が傾けば、国の繁栄に関わるから、排除しろとうるさいだろう。そうなれば大臣も黙ってはいない」

 冷静なレンデルの言葉に納得する。そうなれば得するのは、ミライダと実子のレオネルだ。問題だらけの国王をまとめて排除しやすくなる。

(これでは、私の時と同じじゃない)

 可愛い一人息子のウィルモットを皇帝にするために、起こした殺人事件。元皇后の策略が、あんな恐ろしく悲しい事件を生んだ。
 セレスティンは頭を抱えて悩んでいると、ドンドンと大きな音でドアをノックしてくる。侍女のハンナが警戒しながらドアを開けてくれたらエリアスだった。

「急にすまない。アシュリーが部屋から出て来なくなったんだ」