殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 しかし、それを聞いたミライダはフフッと笑った。

「本当にメリッサ侯爵令嬢は良く気が利くし、こうやって色々と持ってきてくれるんですのよ。2人のプレゼントも素敵でしたが、やはりメリッサ侯爵令嬢みたいな気遣いが出来た方が世のため、国民のためになるのかしらね?」

 そう言いながら紅茶が入ったティーカップに口をつける。その瞬間アシュリーとミリアがピリッとした空気になる。
 メリッサは喜んでいるが、それを感じ取ったセレスティンはゾッと背筋が凍るような気持ちになった。怖すぎる。
 褒めているにしては皮肉が強く出ている。これでは、メリッサの方が2人より優秀で王妃に向いていると言っているように聞こえるだろう。
 だが、それでも飽き足らずミライダは、さらに口を開いてきた。

「そういえば最近揉め事が多くて困っているのよ。まったく誰が発端なのかしらね?」

 その言葉にビクッと肩を震える3人。はぁ~と大げさにため息を吐いてくるミライダにセレスティンも驚いた。
 何故、わざわざこんなところで言うのだろうか?
 そんな発言をすれば、どうなることぐらいは分かるだろうに。発端と言われて、1番に反応したのは、やはりミリアだった。

「発端は、この女以外はありえません。アシュリー公爵令嬢が原因ですわ」

「そ、そんな……違います」

 それに関してはアシュリーも思わず反論する。しかし、まだ怒りが収まらないミリアは、さらに反撃に。

「はっ? そんなのあんたが、私の夫を誘惑するからに決まっているからでしょーが」

「えっ?」

「よくも恥ずかしげもなく、私の前に現れるものよね? どーせ宝石だって、あんたが不始末で無くしたか、何処かに売ったんじゃないの? だって、泥棒猫だものね」