殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

「ねぇねぇ、ハンナ。たしか一緒に小さなドレスも入れたわよね? それを出してちょうだい」

「あ、はい」

 ハンナに子供用のドレスを大きなカバンから出してもらう。そして着替え終わったら、早速部屋を出てレオネルが居た方角を探し歩く。
 もし怪しまれたとしてもベージュ色にギンガムチェックの柄が付いており可愛らしいドレス。もしバレそうなっても自分の姪だとか言って誤魔化そう。
 でも質問されたら答えられないので、なるべく行動には気をつけないといけない。
 しばらくすると、キョロキョロとしながら何かを探しているレオネルを発見する。

 (もしかして、まだ自分たちのことを探していたのかしら? 慌てて部屋に戻ってしまったから、見失ってしまったのかも)

 そう思ったセレスティンは、ソッとレオネルのところに近づいていく。
 なるべく自然に、怖がらせないように。

「ねぇ、そこでなにをやっているの?」

 幼い口調で話しかけてみるが、驚いたレオネルはビクッと大きく肩を震わせてしまった。

「ひっやあ!?」

「あ、ごめんなさい。だいじょうぶ?」

「びっくりした……君は誰?」

「えっ……と。わたしはキャサリン。こうていへいかさまと、こうごうへいかさまに、ついてきたの」

 子供だからと言って、下手に話すのは危ない。彼は容疑者の1人、ミライダの息子だ。頬を少し赤く染めながら驚いた表情をしてきた。

「も、もしかして……皇帝陛下と皇后陛下の子供?」

「し、しんせきよ。こうごうさまのめいっこなの」