殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

「……そうなんですか?」

「ええ、私たちがそうだったから間違いないわ」

 セレスティンも元婚約者・ウィルモットのためにと必死に頑張ったが、相手に興味を示してもらえなかったら、何の意味もなかった。
 それよりも本当に愛してくれて、誰よりも自分を信じてくれたレンデルと居た方が、何倍も価値があり、幸せだと知った。国の未来にも繋がる。
 彼女だって、彼女にしかない魅力が、きっとあるはずだ。
 セレスティンは、立ち上がり、アシュリーに手を差し出した。

「大丈夫。エリアス陛下は、とても優しそうな目で、あなたを見ていたわ。きっと誤解をしているだけで、あなたを愛しているはずよ。だから信じて、彼のところに戻りましょう」

 実際にエリアスは、アシュリーに対して優しく接している。煩わしく思っていたら、ところどころに冷たくなっているはずだ。
 彼の目は噓をついているようには見えなかったし。

「……はい」

 まだ自信は持てないようではあるが、セレスティンの言葉を信じてくれたようだ。
 出された手を恐る恐るだが取ってくれた。
 そのままダンスホールに戻ると、エリアスが心配そうにアシュリーのところに駆け寄ってくる。
 大丈夫だと言うアシュリーに、気にかけてくれて、無理なら早く部屋に戻ろうと言ってくれた。そういう気遣いが出来るようなら心配はないだろう。

 セレスティンは2人を見て、そう感じた。だが、気になる点が。
 エリアスがアシュリーを大切にしていたとして、メリッサ自身はどう持っているのかが気になる。
 彼女が2人をひっかきまわしているとしたら、今回の事件にも深く関わってくるだろう。それにエリアスはメリッサをどう見ているのだろうか?