殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。

 そうなると全部で4つ。

「他の家宝は無事なんですか?」

 セレスティンが口を挟むとエリアスはコクッと頷いた。

「……はい。多分ミリア公爵夫人とミライダ皇太后は、結婚指輪に加工して付けているので無事だったみたいです。でも義弟のレオネルの宝石はそのままでした」

「……義弟の宝石はそのまま?」

 何故、それは盗まなかったのだろうか?
 別に盗んでもおかしくはないし、いらなければ別の国にでも高く売ることも出来たはず。金銭目的ではないのだろうか?

(国王の家宝だったから? だとしても、どうやって?)

 考え込むセレスティンに、レンデルはさらに聞く。

「周りには怪しい人物とか居なかったのですか? あと心当たりは?」

「……いえ、何も。金庫の周りも厳重に警備しています。それに怪しい人物が居た場合は、速やかに身体検査と荷物確認など徹底して強化していました」

 そうなると内部の犯行。
 ここまで徹底しているのなら、そう考えるのが自然だろう。

「分かりました。今日はそれだけ分かれば十分です」

 早々と切り上げることにする。あまり長く居ると犯人や周りに怪しまれてしまう。
 その辺もあるから、盗まれたことは極秘にしたいのかもしれない。
 チラッとアシュリーを見ると、しゅんと落ち込んだ表情をしていた。本来なら自分が手に入るはずだった宝石が盗まれてしまったのだから落ち込むのは無理もない。
 セレスティンはニコッと微笑み、ソッとアシュリーの手を添えた。

「大丈夫よ。宝石は必ず見つけるわ。だから元気を出して」

「は、はい、お気遣いいただきありがとうございます」

 一瞬驚いた表情をしていたが、頬を少し赤く染めて、ニコッと微笑んでくれた。少し自分だけでもなく、カトリーヌにも似ている気がした。笑うと可愛らしい。