青い月は、春を待つ。


わたしは受付で診断書と処方箋を貰うと会計を済ませ、院内にある薬局で薬を貰うと、青倉くんの車で家まで送ってもらうことにした。

頭の中は、仕事のことでいっぱいだった。

わたしが居なくて、あの班の業務が回るんだろうか。

突然、「休職します。」なんて言ったら、部長に何て言われるか、、、

そんなことを考えていると、「春瀬課長。」と青倉くんがわたしを呼んだ。

「仕事のことは心配でしょうが、今はご自分の身体の心配をしてくださいね。」
「情けないよね、、、課長のくせに倒れて休職になるなんて、、、。」
「春瀬課長は頑張り過ぎだったんですよ。俺なんて、頼りにならないですけど、頑張りますから。」
「、、、ありがとう、青倉くん。」

わたしは青倉くんに家まで送ってもらい、青倉くんを見送ると自宅に入り、電気も点けないままソファーに顔を伏せて泣いた。

わたしは今まで何をしてきたんだろう。

何の為に頑張ってきたんだろう。

頭の中がグチャグチャで仕事が楽しかった頃が遠い昔のように思えた。

明日、診断書を持って休職届を提出しに行くのが憂鬱だ。

わたしはその日は一睡も出来ず、一晩中泣きながら過ごし、朝を迎えたのだった。