Devilの教え

 正確には無反応ではなくて、侮蔑の目を向けてる訳だけど、そこに全く優しさが感じられない。


「優しさ」ってのが何なのかはよく分かんないけど、それでも泣いてる女の人に、そんな虫けらを見るような目を向けなくてもいいんじゃないかって心底思った。


 それが知ってる人だったから尚思った。


 そこにいたのが知ってる――アスマだったから思ってしまった。


 あれからずっと会いたいと思っていたアスマは、


—―中身は鬼だ。とんでもねえ男だ。


 鬼なんて生半可なものじゃなく、やっぱり悪魔だった。


「鬼」と「悪魔」の違いはよく分からないけど、あたしの中では鬼の方がまだ感情がある気がした。


 だけど今あたしの十数メートル先にいる男は、感情なんて一切持ち合わせてないって感じの、悪魔としか形容出来ない男。