Devilの教え

「嫌がってんのに無理矢理ヤっちゃうとか」

「そりゃ犯罪だろ」

「じゃ、じゃあ縛ったり!」

「そりゃ個人の趣味の問題だ」

 フッと小さく鼻で笑い、ライターに火を点けた悪魔の顔が小さな炎に照らされて闇の中に浮かび上がる。


 あたしはその横顔を、綺麗――だと思ってしまった。


 ライターの火が消えて、闇に煙草の火種だけが浮く。


 それが小さな火の玉みたいで、


「まあ、お前が考えるような『酷い事』は大抵してるな」

 悪魔の声が異界からの声に思えた。


「あ、あたしが考えるような事?」

「ああ」