Devilの教え

 広い土地に(まば)らに置かれてる車。


 その遥か向こうに八階建てくらいの団地のようなコンクリートの建物が見える。


 そこを妙に不気味に感じたのは、広さの割に照明灯が少なく、疎らに設置された照明灯の三つにひとつが、電灯が切れ掛けてるのか、それとも配線の接続が悪いのか、チカチカと点滅していたからかもしれない。


「スガ先輩。何かここ怖い」

「ああ、言いたい事は分かる」

 スガ先輩はケラケラ笑ってバイクから降り、ジーパンのポケットからスマホを取り出すと、誰かに掛け始める。


 一体ここで誰を紹介されるのか――てか、何の為に紹介されるんだろうって思うあたしの隣で、


「あっ、もしもし? スガでっす。着きました」

 スガ先輩は通話の相手にそう言うと、すぐに通話を切った。