Devilの教え

 本当はもっと近くに高校があるけど、偏差値が高すぎて入れなかった。


 生活の基盤は家と学校と「溜まり場」にあって、それ以外に出掛ける事って()()うない。


 だから地元を離れていく、スガ先輩のバイクの後ろで見る景色は、何とも新鮮な――別世界でも見ているような――気持ちにさせてくれた。


 国道を曲がったくらいから、今どの辺にいるのか、地元がどっちの方向にあるのか分からなくなってた。


 お店が建ち並ぶような場所は一度も通らず、気付けば住宅街のような所に入ってた。


 深夜でもないのに辺りはやけに静かで、一体どこに行くんだろうと本気で疑問に思い始めた頃、スガ先輩はようやくバイクを止めた。


「降りていいぞ」

 スガ先輩にそう言われて、バイクから飛び降りヘルメットを外すと、そこは駐車場だと思われる場所だった。