Devilの教え

「そんな事言うからじゃん……」

「まあ結局、放ってきたから泣いてようが何してようがどうでもいいんだけど」

「そ、そこは嘘でもいいから優しくしてあげればいいのに!」

「それだよ」

「どれ?」

「あの状況であの女に優しくしても、俺は気持ちよくはなんねえからしねえ」

「へ?」

「でもあの女とヤる前は優しくしてやった」

「それって——」

「ヤりてえっていう自己満足の為にな」

「そういうのって下心っていうんじゃないの!?」

「だからさっきから言ってんだろ。『優しさ』だとか『親切』ってのには常に下心があるんだよ。それが自分の為になるかどうかっていう下心が。下心っつーのはそもそも自己満足させる為のもんだろ」

 見上げたアスマは「バカには分かんねえかもな」と呟き、一瞬空を見てから視線を戻してくる。