「俺、トイレ」
「……私も」
丁度出口前にあるトイレに行って、やっと一時的とはいえ いちかから解放された。
本当に意味分かんねぇ。何で俺が気を使わないといけねぇのか。
用を足してトイレから出ら出ると、いちかの姿が見当たらなくて。
女子のトイレは色々と長いし、まだ入ってるんだろうなと思いながらも、辺りを見回せば。
女子トイレから少し離れたところで、いちかが3人の男達に囲まれていた。
「アイツ、何やってんだよ……」
面倒な事に巻き込まれてなきゃいーけど。慌てて小走りで、いちかの方へ近付いていけば。
「キモいから、あっち行けって!!」
いちかの強気で生意気そうな声が耳に入った。



