「女ってさー、わけ分かんないキャラ好きだよな」

「え?」

会計を済ませてお土産コーナーを出て、俺といちかは隣にと並んで歩き出す。


「クラスの女子にもさ、もー凄い趣味の奴いてさぁ」

「ふーん。どんな?」

いちかは小さいから、立って並ぶと俺を見上げる様になるから必然的に上目遣いで見られて。


「ゆるいの可愛い!とか言ってさ鞄に色々付けてたりしてんだよ」

そこまで話を続けたところで、


「……あっ、そう」

なんか急にいちかが不機嫌そうに俺とは反対方向に顔を向けて。
俺等の間に微妙な空気が漂って、気まずい雰囲気になっていく。

自分から聞いておいて意味分かんねぇ。あれか?生理か?なら大人しくコタツでミカンでも食ってればいーのに。

どうせ、兄ちゃん目当てでこっちに来たんだろうから。