スマホの電源ボタンを押してネットを開いた。

クラスメートに教えて貰ったゲームサイトに繋いでみれば、画面には制服を身に纏った可愛い女の子が5人立っている姿がうつしだされる。


「おー、可愛いじゃん」

清楚系、ギャル系、天然系、委員長系、ツンデレ系と色々なタイプの女の子から自分の好みの子を1人選んで指でエンターキーを押した。
イヤホンを耳につけて音量をMAXにさせれば、雑音も無く完全に1人の世界になれる。



「おわ、ヤーべ。超エロい」


思わず声が漏れるのは、自分自分の部屋からくる安心感から。
だから気が付かなかったんだ。俺の背後から近づいてくる影に、突然イヤホンを耳から引っこ抜かれた──。






「ねぇ、何やってんの?」


聞こえてきたのは可愛い女の子の声ではなくて、クソ生意気なイトコの声だった。