会場の外に出たところで、ダン兄の後ろ姿が見えた。 タバコに火をつけているところだった。 周りには誰もいなくて、一人だった。 ホッとする。 「ダン兄っ!」 あたしがダン兄に駆け寄ると、ダン兄がびっくりした顔をこっちに向けた。