「どうかした?」 不意に、あたしを覗きこむキレイな顔が目の前にあった。 「もう家着いたんだけど。」 ザックの言葉に、あたしは我に返る。 「あ、ホントだ!ちょっとぼーっとしてた!ははっ」 笑ってごまかすあたし。 ザックがあたしを真剣な顔で、じっと見つめるから。 あたしの心臓が高鳴りはじめる。 そして、彼は意外な一言を口にした。 「悩んでるのは…ダンのことか?」